商売の基本=お客様を満足させる
 
 
 
「あの店、味はいいんだけど店員の態度が悪いんだよね」
「あそこの居酒屋って雰囲気はいいんだけど、トイレが綺麗じゃないんだ」
 
 
こんな会話、友達としたことありませんか?
 
 
すごくいい店なんだけど、何か一つ嫌なところがある。
ある一面だけ見ればすばらしいけど、いまいち人にオススメできないお店。
 
 
 
「レストランは料理を出すところなんだから、味がよければそれでいいんじゃないの?」
 
 
でも実際はどんなにおいしい料理が出てきても、何か一つ気に入らないことがあるだけで、
自分の中でのそのお店の評価はガクンと下がってしまいます。
 
 
なんでだろう?
 
 
そこで考えてみました。
 
例えばレストランで食事をするとき、私たちは料理のおいしさだけを期待しているでしょうか?
 
 
「俺は味が良ければいい!人と飯なんか食べない!」というような人は別ですが、
人がレストランに行くとき、実はおいしさ以外のものも求めていると思うのです。
 
 
それは気の聞いた店員にもてなされることだったり、静かで木漏れ日の当たる空間であったり、
レコードから流れるジャズであったり。
 
 
昔、「喫茶店ではコーヒーを買うのではなく、その空間と時間を買っているんだ」ということを
聞いたことがあります。
 
つまりコーヒーを買うことでそのお店の一角を貸し切り、自分の時間を作るということ。
コーヒーがおいしくても店内が汚かったり、騒がしかったりすると自分の空間など作れないはず。
 
 
これって、レストランや他のお店でもあてはまりませんか?
 
 
つまり客は、お店が提供する商品やサービスそのものではなく、
それによって得られる総合的な満足感を期待している。
 
 
満足を与える要素は、静かな空間であったりおいしい料理であったりと、
お店の種類や客によって全く違います。
 
 
でも一つだけ言えることがある。
 
 
たった一つの不満が、全体の満足感をブチ壊しにしてしまうということ。
 
 
所詮人間は感情の生き物。
 
どんなに冷静な人だって、進んで嫌な人からものを買いたいとは思いません。
同じものを買うなら、感じのいい人から買いたいと思うものです。
 
 
ではどういう時に客は満足・不満足を感じるのでしょうか?
 
 
それは、お店と客が触れ合う全ての場所
 
 
お店の中はもちろん、商品そのものであったり、カスタマーサービスの対応であったり。
もしくは経営者がテレビに出た時の印象でさえ企業に対するイメージを変えてしまいます。
 
 
何年も人気の絶えないお店に行って、よく観察してみて下さい。
 
至るところに気配りが施されているはず。
もし良くないところがあっても、そのうち直されているか、口で注意すればすぐ行動に移してくれるでしょう。
 
 
 
「私の作る商品は世界一の品質だと言えるのに、なぜリピーターがいないんだろう?」
「私にはこんなに能力があるのに、上司は全然評価してくれない!」
「自分が信じたものを作り続けていれば、そのうちきっとみんなが注目してくれるはず!」
 
こんな風に思っている方は、一度深呼吸をして考えてみて下さい。
 
 
お客様や周りの人があなたに求めているのは、優れた商品や能力だけですか?
 
 
おそらく彼らが求めているのは、商品や能力を通してあなたからもらう満足感。
そしてその満足感は、あなたのそっけない態度一つで崩れ去ってしまうのです。
 
 
全てにおいて完璧を貫くなんて不可能?
 
でも、そんな完璧を長く貫いている人は沢山います。
 
「お客様に喜んでもらうことが大好き」
彼らの多くは偽善ではなく、本心からこう言います。
 
人間の心は元来、人を幸せにすることで自分も幸せになるようにできています。
 
「周りの人が笑顔だと、私も楽しい!」
まずはこう思うことから始めてみてはいかがでしょう?
 

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